JALカード法人CLUB-Aカードは日本航空が発行している法人カードで、法人カードの中では比較的マイルを貯めやすいカードの1つ。
ただ、マイル以外にはそこまでメリットがある法人カードではないので注意が必要です。
ここでは、そんなJALカード法人CLUB-Aカードについて詳しく説明します。
JALカード法人CLUB-Aカードの作成を考えているかたは是非参考にしてください。
目次
JALカード法人CLUB-Aカードの主な特徴
JALカード法人CLUB-Aカードは、出張が多い法人の方向けのクレジットカードで、通常のJALカードと比べて、手厚いサービスを受けることができるカードです。
申し込みは法人や個人事業主
JALカード法人CLUB-Aカードに申し込みができるのは、
- 法人や個人事業主
- 業績が5年以上で黒字決算
上記の条件を満たしている場合で、法人だけではなく個人事業主も申し込みが可能です。
カード使用者は18歳以上の従業員、あるいは役員の方に限ります。
一般の方が個人的に申し込みをすることはできませんが、CLUB-Aカードは個人用でも発行されているので個人用で考えているならそちらを見てみるといいでしょう。
限度額は決まっていない
JALカード法人CLUB-Aカードの利用限度額はあらかじめ決まっていません。
申し込みをして審査が始まってから、希望する限度額と信用度によって利用限度額が決められます。
そのため、利用限度額が100万円の方もいれば、20万円の限度額になる方もいるのです。
例えば、発行しているカードが3枚あるとすれば3枚の中で限度額を使っていくことになります。
複数枚カードを発行した場合、1枚に付き決められた限度額が有効なのではありません。
限度額の引き上げが可能
限度額が希望した金額よりも低くなる場合もありますよね?
返済能力があり信用度が上がれば、限度額の最低ラインの設定も上がるので、後から限度額の引き上げを申請することもできます。
年会費は10,800円
JALカード法人CLUB-Aカードの年会費は10,800円で通常のJALカードが2,160円なのでそれと比較すると割高です。
1枚発行につき、10,800円なので、仮に従業員用に3枚発行するとすれば10,800円×3枚で32,400円になります。
2年目以降も年会費の金額は変わらず1枚につき10,800円です。
ただ、普通のJALカードも選択することができるので、従業員用であれば普通のJALカードを選択するのもありでしょう。
家族カードは作成不可
JALカード法人CLUB-Aカードはあくまでも法人カードなので、身内の家族カードを作ることはできません。
カードを使うことができるのは、18歳以上の役員または従業員の方が対象で、家族カードを作ることはできない決まりになっているので注意しましょう。
審査は厳しい
JALカード法人CLUB-Aカードは申し込み基準が「日本国内に所在し、業歴5年以上で黒字決算の法人」となっているため、申し込み時点でかなり厳しい申し込み基準があります。
他の法人カードでは、「3年以上、ビジネスを継続している」「黒字決算2期以上」などが申し込み基準となっていることが多いため、JALカード法人CLUB-Aカードの審査基準は厳しいです。
JAL法人カードのCLUB-Aのメリット
JALカード法人CLUB-Aカードは年会費もかかりますし、特別魅力がある法人カードではありませんが、その中でも使用するメリットは以下の5つです。
- マイルが貯めやすい
- カードごとにマイルを貯めることができる
- 付随保険の内容が充実
- JALビジネスきっぷが利用できる
- 経理事務がスムーズ
マイルが貯まりやすい
JALカード法人CLUB-Aカードの一番大きなメリットは、マイルが貯まりやすいこと。
入会後に、JALグループ便に初めて搭乗すると5,000マイルが貯まり、さらに毎年の初搭乗ごとに2,000マイルがもらえます。
さらに搭乗ごとにフライトマイル(区画マイル×利用運賃のマイル積算率)の25%が積算されるので、マイルが貯めやすいです。
日本航空が発行しているカードのため、JAL便を使えば使うほどマイルが加算されていきます。
出張が多いとどんどんマイルが貯まりやすいので、マイルの恩恵を受けるメリットが大きいです。
カードごとにマイルが貯まる
マイルは利用したカードごとに貯まっていき、法人がまとめて発行をしたカードであっても法人単位でマイルを合算することはできません。
なので、従業員カードとして自分で貯めたマイルは自分で利用することができます。
付帯保険のサービスが充実
JALカード法人CLUB-Aカードには、海外旅行保険と国内旅行保険が付帯しています。
海外旅行保険
補償内容 | 金額 |
傷害死亡 | 最高5,000万円(自動付帯) |
傷害後遺症害 | 最高5,000万円 |
傷害治療費用 | 150万円 |
疫病治療費用 | 150万円 |
賠償責任 | 2,000万円 |
携行品損害 | 1旅行に付き50万円/年間100万円まで |
救援者費用 | 100万円 |
国内旅行保険
補償内容 | 金額 |
傷害死亡 | 最高5,000万円(自動付帯) |
傷害後遺症害 | 最高5,000万円 |
傷害入院日額 | 1日につき10,000円 |
手術/1回 | 手術の種類に応じて10,000円×倍率(10、20、40倍) |
傷害通院日額 | 1日に付き2,000円 |
海外旅行保険は、日本を出国した日の翌日から数えて90日間を限度として、全海外旅行期間中が対象です。
国内旅行保険は、国内線航空機に乗っている時だけでなく公共交通乗用具搭乗中にケガを被った場合、宿泊施設で宿泊中にけがをした場合にも適用されます。
海外旅行・国内旅行いずれも自動付帯で最高5,000万円の傷害死亡がついています。
傷害疾病治療費用は海外で150万円、国内は入院費用が1日につき1万円が出るので、医療機関を利用しても治療費などをカバーでき安心です。
さらに海外旅行の場合には、突然のトラブルやけがや病気で困ったときにサポートをしてくれる日本語による24時間年中無休体制の緊急サービスを無料で利用することができ、心強いです。
JALビジネスきっぷ利用で割引に
JALビジネスきっぷが利用できることもメリットの1つ。
JALビジネスきっぷとは国内全路線が会員限定の割引運賃で購入できるサービスです。
また、割引価格で購入した切符であってもマイルが100%つく点もうれしいポイントの1つでしょう。
JALビジネスきっぷのお得な路線運賃
東京-大阪 | 15,950円 | 37%割引 |
東京-札幌 | 32,300円 | 14%割引 |
東京-福岡 | 34,100円 | 17%割引 |
東京-広島 | 21,600円 | 38%割引 |
東京-岡山 | 19,350円 | 43%割引 |
経理がスムーズ
経理がスムーズにできる点も大きなメリットです。
JALカード法人CLUB-Aカードを使うと、申し込み者名義の指定口座から自動振替ができます。
複数のカードがあっても同じ指定口座から振替されるので、月間利用金額も把握しやすく、経理がスムーズです。
JALカード法人CLUB-Aカードのデメリット
JALカード法人CLUB-Aカードのデメリットは以下の3つです。
- Webから申し込みができない
- ショッピングマイルが貯まらない
- 割引やサービスはない
Web申し込みができない
JALカード法人CLUB-AカードはWebからカードの申し込みができません。
カードの申し込みをする場合、まずはJAL法人カード入会専用ダイヤルに電話を掛け、カードの入会申し込み書を送ってもらいます。
必要事項を記入して送ると審査が開始されます。
申込書を得るためには、専用ダイヤルの営業時間内に電話をかけましょう。
ショッピングでマイルが貯まらない
JALカード法人CLUB-Aカードは、ショッピングではマイルは貯まりません。
あくまでもフライトなどを活用した場合のみです。
ただ、カードを使って買い物をするとポイントは貯まります。
買い物額1,000円ごとに1ポイントが還元され、この貯まったポイントは、1ポイントが5円相当のギフト券に交換できます。
それでも通常のショッピングでマイルが貯まらないの大きなデメリットなので、もし効率よくマイルを貯めたいならセゾン・プラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードのような法人カードを検討するのもおすすめです。
セゾン・プラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードなら通常の買い物でもJALマイルが100円で1マイル貯まりますし、同時に貯まる永久不滅ポイントをマイルに交換すれば更にJALマイルを貯めることが出来ます。
JALから発行されているカードよりもマイルが貯まる法人カードもあるので、マイル目的なら他の法人カードもしっかりと検討してみてください。
割引やサービスはない
JALカード法人CLUB-Aカードは利用に応じて割引を受けることができたり、サ-ビスを受けることができるようなことはありません。
一般の普通のカードであれば、利用額に応じて2年目の年会費が割引されたり、無料になることもありますが、JALカード法人CLUB-Aカードにはそのようなサービスはないです。
3 JALカード法人CLUB-Aカードがおすすめの方
JALカード法人CLUB-Aカードがおすすめの方は、出張が多い企業です。
JALカード法人CLUB-Aカードはフライトでのマイルがたまりやすいので、出張が多いとカードを使うごとにどんどんマイルが貯まっていきます。
とくに、JAL便を普段から数多く利用する企業にはかなりメリットが大きいです。
また、国内・海外旅行保険の内容も充実しているので、出張先で万が一のことがあっても不安が少ないですし、経営者も安心して従業員に持たせることができるでしょう。
他のカードとの比較
JALカード法人CLUB-Aカードは、フライトでのマイルがたまりやすく国内・海外旅行保険の内容などは充実していますが、ほかのカードとはどのような違いがあるのでしょうか。
よく比較される普通のJALカードやゴールドカードと比較します。
普通のJAL法人カードと比較
JALカード法人CLUB-AカードとJAL法人カードは、どちらもJALに搭乗する機会の多い企業経営者・個人事業主におすすめのカードです。
JALカード法人CLUB-Aカード | JAL法人カード | |
年会費 | 10,800円 | 2,160円 |
発行期間 | 4週間 | 4週間 |
利用可能枠 | 審査により決定 | 審査により決定 |
還元率 | 0.5% | 0.5% |
マイル | 初めての搭乗5000マイル 毎年の初搭乗2000マイル 搭乗ごとにフライトマイルの25% | 初めての搭乗1000マイル 毎年の初搭乗1000マイル 搭乗ごとにフライトマイルの10% |
海外旅行保険 | 最高5,000万円 | 最高1,000万円 |
国内旅行保険 | 最高5,000万円 | 最高1,000万円 |
JAL法人カードの年会費は1枚発行につき2,160円で、2年目以降も年会費は変わりません。
JAL法人カードのCLUB-Aの年会費は10,800円です。
年会費を比較すると5倍近く差があります。、
マイルに関してはJAL法人カードは、入会後に、JALグループ便に初めて搭乗すると最大1,000マイルが貯まり、さらに毎年の初搭乗ごとに最大1,000マイルプレゼントされます。
搭乗ごとにフライトマイル(区画マイル×利用運賃のマイル積算率)の10%が積算されます。
一方JALカード法人CLUB-Aカードは、入会後に、JALグループ便に初めて搭乗すると5,000マイルが貯まり、さらに毎年の初搭乗ごとに2,000マイルが貯まります。
また、搭乗ごとにフライトマイル(区画マイル×利用運賃のマイル積算率)の25%が積算される仕組みです。
JALカード法人CLUB-Aカードは、JAL法人カードに比べて2倍~5倍のボーナスマイルが獲得できます。
保険に関しては、JALカード法人CLUB-Aカードには、最大5,000万円、JAL法人カードは最大1,000万円の海外旅行保険と国内旅行障害保険が無料で付帯されています。
JALカード法人CLUB-Aカードの方が補償内容的には充実しているので、この差を年会費で納得できるかで決めるといいでしょう。
JAL CLUB-Aゴールドカードと比較
JAL CLUB-Aゴールドカードは最上位のJALカードで、国内主要空港ラウンジサービスや家族特約付きの国内・海外旅行保険が自動付帯しています。
JALカード法人CLUB-Aカード | JAL CLUB-Aゴールドカード | |
年会費 | 10,800円 | 17,280円 |
発行期間 | 4週間 | 4週間 |
利用可能枠 | 審査により決定 | 50万円~200万円 |
還元率 | 0.5% | 1.0%~2.0% |
マイル付与 | なし | 100ごとに1マイル |
海外旅行 | 最高5,000万円 | 最高5,000万円 |
国内旅行 | 最高5,000万円 | 最高5,000万円 |
カードブランド | VISAとMaster Card | VISA・Mastercard・JCB・American Express・Diners |
JAL法人カードのCLUB-Aの年会費は10,800円ですが、JAL CLUB-Aゴールドカードは17,280円と、7000円近く差があります。
JALカード法人CLUB-Aカード はショッピングマイルが貯まりませんが、JAL CLUB-Aゴールドカードはショッピングマイルに対応しており、WAONはチャージするだけでもマイルが貯まります。
ちなみに、JAL搭乗時のマイルはJALカード法人CLUB-AカードとJAL CLUB-Aゴールドカードに違いはありません。
JALカード法人CLUB-Aカードは、VISAとMaster Cardだけが選択できます。
JAL CLUB-Aゴールドカードは、選択肢が多く、VISA・Mastercard・JCB・American Express・Dinersから選ぶことができます。
還元率やショッピングに関してもマイルが付帯することを考えると、JAL CLUB-Aゴールドカードは少し年会費が高いですが、こちらの方が魅力があるカードかもしれません。
ただ、JAL CLUB-Aゴールドカードはあくまでも個人用なので法人カードとして作ることはできませんのでご注意を。
個人用でも法人カードとして利用することもできないことはありませんが、経費の管理などを考えるとやはり事業用のカードは法人カードにした方がいいでしょう。
まとめ
JALカード法人CLUB-Aカードは、正直あまり魅力的な法人カードではありません。
年会費も10,800円かかりますし、なんといってもショッピングでマイルを貯めることができないからです。
JCBブランドは以前まで発行可能でしたが、現在は新規発行はしていません。
もしかすると、徐々に発行枚数を減らしていく可能性も高いです。
使える法人カードは他にもたくさんありますから。
個人的には他の法人カードをおすすめします。