個人事業主にとって法人カードは1枚持っておくだけで業務面の効率UPをはじめとする非常に嬉しいメリットや特典がついてくるカードです。
今回はその法人カードの基本的な情報と具体的なメリットを掘り下げてお伝えしていきます。
また、最後にはそれらを考慮したおすすめのカードも紹介していきますので、ぜひ最後までご覧になって下さいね。
目次
そもそも法人カードって?個人カードとの違いについて
法人カードと個人カードの違いの1つは、まず利用限度額の高さにあります。
個人事業主においては事業の経費としてクレジットカードを使う場合は、個人カードよりも上限が高くないと対応できませんよね。
また、法人名義の口座を指定できる点も個人カードと異なる点で、個人カードでは法人の口座で支払いをすることができなくなっています。
※一部にはいずれの口座でも対応可能なカードもあります。
法人カードはビジネスカードとコーポレートカードの2種類!
法人カードにも種類があり
- ビジネスカード
- コーポレートカード
に分かれ、それぞれ特徴があります。
また、混同しないようにここで区別をハッキリとさせておきましょう。
ビジネスカードの特徴
法人カードの中でも中小企業の経営者や個人事業主を対象に発行されるのがビジネスカードで、支払い口座に法人口座を設定できるほか、年会費を経費として計上できるカードです。
この記事では主にビジネスカードについて取り上げていきます。
コーポレートカードの特徴
会社が役員や社員向けに発行し、支払いを全て法人が行うカードで大企業で用いられるカードです。
また、代表者用ではないということ、大量発行が前提となっていることもコーポレートカードの特徴です。
法人カードの中でも個人事業主におすすめなのは”ビジネスカード”
前項でもお伝えしたように、法人カードの中ではビジネスカードが個人事業主に適しています。
支払口座には「個人名義」、「屋号付き」のいずれかで設定できますし、法人カードには基本的に付いてこない分割払いやキャッシング機能も使用できるからです。
それでは個人事業主がビジネスカードを使うメリットについてさらに掘り下げて学んでいきましょう。
法人カード(ビジネスカード)の4つのメリット
業務上、プライベートや接待にも使えるメリットがあるビジネスカードの特典は、知っておかないと損です!
ここでしっかりと把握しておいてフル活用できるようにインプットしていきましょう。
経費の管理がより楽チンに!
日頃、消耗品などの雑費から交際費までさまざまな経費がかかりますが、個人事業主においてはどれがプライベートでどれがビジネスで用いたのか忘れてしまい、後々混乱してしまうこともあるかと思います。
法人カードがあれば支払いがほぼ一本化されますので、プライベートとビジネスの区別をハッキリとつけることができますし、領収書の紛失がありませんので経費の計上漏れも防ぐことができます。
利用限度額が高い!
既に個人カードをお持ちで、現在も使っている方もいるかと思いますが、事業で使うお金は増えていくことがほとんどです。
そのためプライベートと事業の支払いを1枚のカードで済ませていると、すぐに限度額に達してしまい、月の半分もいかないうちに使えなくなってしまうこともあります。
法人カードであれば元々の上限金額が高く設定されていますので、こういった問題を解決することができます。
キャッシュフローに余裕ができる
現金払いですと即手元からお金が離れていきますが、カード決済であれば1・2ヶ月の猶予ができます。
なので、キャッシュフローに余裕ができますし、把握しやすくなるといったメリットがあります。
さらに諸費用を振込で支払っていた場合は手数料がかかりますが、カード支払いではその必要はありません。
1回で数百円程度といえど、月数回あれば年間だと1万円円以上超えることも珍しくありませんので経費の削減にもなります。
ビジネスシーンに嬉しい特典が付いてくる!
カードを提携している会社によってさまざまな特典が付いてくるのも法人カードの特徴の1つで、どれも嬉しいものばかりとなっています。
そのため、カード選びの際は自分に合った特典・サービスがあるのかといって点も非常に重要なポイントですので下記で紹介していきます。
①ポイント・マイルの還元
基本的にクレジットカードを使えばポイントやマイルが貯まるものですが、個人カード比べると扱う金額は高いので、高還元率のカードを選ぶとポイント・マイルかなり貯まります。
そのためポイントやマイルもかなり貯まりやすく、所定のサイトで金券や旅券と交換することがもできます。
②付帯サービスで保険料が節約できる!
海外旅行先でケガや病気にかかると、保険が適用されず数十万円もの治療費を請求されることもあるのですが、ビジネスカードにはそういった旅行の保険も付帯されます。
さらにカードによっては国内旅行でも傷害保険が使えるものもあり、プライベート・ビジネスともに保険料が節約できる内容となっています。
③個人事業主でも福利厚生サービスが利用可能
ビジネスカードの中には、福利厚生サービスがオプションで付属しているものもあり、加入することで幅広い特典を受けることもできます。
例えばオリコのEX Gold for Bizであれば2,160円の年会費で全国10,000ヶ所以上の宿泊施設や1,000ヶ所以上の温泉・スポーツ施設の利用割引が使えます。
また、JCB法人カードでは、月会費940円の福利厚生倶楽部に加入することで、で映画やショッピング、引っ越し、レンタカーサービスや託児所や訪問介護の割引も受けるとこができ、いずれも金額以上の割引を受けられる特典となっています。
法人カード(ビジネスカード)の3つのデメリット
個人事業主がビジネスカードを使うメリットはかなりあるのですが、少なからずデメリットはありますので、両面を知った上で使えるようにここで学んでいきましょう。
審査が厳しい
会社に勤めて毎月一定の給料が貰えるサラリーマンと比べると、個人事業主は収入が不安定ですので、月収が高い場合でも審査に落ちてしまうこともあります。
しかし、事業の信頼性が高い、経営状況が良好といった条件が整えば問題なく発行されますし、審査の易しいクレジットカードも後ほど紹介しますのでご安心下さい。
【審査が通りやすいポイント】
①固定電話が設置する
②支払い口座を事業主個人の口座に設定する
③年会費が高めに設定されているカードを選ぶ
また、上記のポイントを抑えておくことでもカードの審査がかなり通りやすくなりますので、覚えておきましょう。
年会費がほぼ確実にかかる
一般向けのカードであれば年会費永年無料を前面に押し出したカードがいくつもあります。
法人カードにおいても初年度が無料のものがいくつかありますが、原則数千円はかかると思っておいた方がよいでしょう。
原則キャッシング機能は使えない
最近ではキャッシング機能も使える法人カードが増えておきており、特にビジネスカードはそういった傾向にありますが、対応していないカードがまだまだあります。
そのため、「特典が魅力的だけどキャッシングが使えない…。」といったことも。
個人事業主が法人カード(ビジネスカード)を選ぶ際のポイント
さまざまな会社から発行されているビジネスカードですが、どのようにして選べばよいのでしょうか。
いくつかポイントをまとめましたので、自分にはどれが重要かチェックしながら見ていきましょう!
審査の通りやすさ
個人事業主で開業して間もないころだとカードの審査が通りにくいのですが、だからといっていくつも審査を申し込むと「申し込みブラック」の状態になり審査の通過率が下がってしまいます。
そうならないためにも予め審査に通りやすいカードはどれなのかを知っておいて、まずは1枚を確実に発行できるようにしましょう。
利用限度額の高さ
事業主は個人よりも大きな支払いがありますし、利用限度額が高いと売上が多い年の年度末などにはクレジットカードで支払いを先送りにして利益を抑えて節税するといった使い方もできます。
また、高額な支払いができるようになると、それに伴い貰えるポイント・マイルも増えてきます。
コストパフォーマンスの良さ
ビジネスカードの中には知名度が低いけれど、年会費が安いのに利用限度額が高いといったかなり魅力的なカードが存在します。
後ほど紹介しますが、こういったコストパフォーマンスの良さを追求するのもビジネスカード選びの1つのポイントです。
発行までのスピード
事業主ともなると想定外の出費の金額がかなり大きいことが予想できますので、それに対応できるという点は非常に重要です。
法人カードは個人カードよりも審査から発行までの期間が長くなり、およその目安としては2週間~1ヶ月ほどです。
ただし、中には5日~1週間で発行できるタイプのものもあります。
個人事業主におすすめの法人(ビジネス)カード5選!
前項でお伝えしたポイントや特徴ですが、それらが1枚に盛り込まれたおすすめのカードを5つに厳選して紹介していきます!
①審査の通りやすさで選ぶならビジネクスト法人カード
ビジネクスト株式会社が発行しているビジネクスト法人カードは、審査が通りやすく個人事業主・フリーランスの方におすすめのカードです。
財務書類の提出が不要となっているので、開業1年目でも申請・発行が可能となっています。
また、福利厚生やレンタカーが割引になるサービスなどビジネシーンに役立つ嬉しい特典も付帯されています。
年会費については驚きの永年無料、つまり0円でずっと持ち続けることができるので、法人カードにかかる経費については全く気にする必要がありません。
②スピード発行&マイル高還元率!セゾン・プラチナ・ビジネス・アメリカンエキスプレス
通常プラチナカードはゴールドカード利用者がメールで招待を受けることで作ることができるのですが、このカードは申し込みで作成できるプラチナカードです。
高ステータスを持っていますので審査が厳しいと思われがちですが、クレジットヒストリーに問題がなければ起業間もなくても審査に通過する上、申し込みから最短3日という驚異的なスピードで発行されます!
さらに、マイル還元率は1.125%とJALカードよりも高く、他社よりもかなり高い数値になっています。
年会費は20,000円となっていますが、プラチナカードの相場が3~5万円が多いことを考えると割安ですし、年間200万円以上の利用で次年度が10,000円になるので、長期的だとさらにお得なカードになります。
③年会費わずか1250円~で利用可能!JCB法人カード
クレジットカードの一大ブランドであるJCBが発行する法人カードはさまざまなランクがあり、一般カードについては初年度無料、次年度からはわずか1,250円で発行が可能となっています。
一般カードは審査も緩く、設立1年目の事業主でも発行できるほか、ポイント型・キャッシュバック型を選ぶことができ、利用者に合わせて最も高い還元率タイプを設定できます。
また、ゴールド・プラチナといった高ステータスのカードも用意されており、一般カードをある程度利用してからのアップグレードが可能となっています。
さらに年会費はゴールドは初年度無料、次年度10,000円、プラチナは年会費30,000円で持てる点もおすすめです!
④審査も軽くて高ステータスの法人カードならアメリカンエキスプレス・ビジネス・ゴールドもオススメ!
年会費が若干高くても相応のメリットとステータスのあるカードが欲しいという方にオススメなのがアメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールドです。
特にその真価を発揮するのは旅行面と娯楽面で、国内・海外旅行での傷害保険はもちろんおこと、配偶者や家計が同一の子供・両親まで適用される内容になっています。
また、「ゴールデンダイニング by 招待日和」という特典では半年に1回、200店舗の中からお店を選んで2名以上で予約すると1名分が無料になるので、実質50%オフで利用ができます。
別途30,000円の年会費がかかるものの、年数回の利用で元が取れますし、グルメな方やレベルの高い接待をしてビジネスチャンスに繋げたい方にもおすすめです。
⑤年会費2,000円の高コスパカードならオリコEX Gold for Biz S
年会費は2,000円と控えめなカードですが、サービス内容が充実しており、最大2,000万円の海外旅行時の保険や、10~100万円の間で利用できるキャッシング機能も付いてきます。
さらにポイントサービス「暮らスマイル」では1000円で1スマイル(=5円)、つまりポイント還元率0,5%、さらに利用額によって還元率が最大2.2倍まで上がり、日用品から家電製品といった景品と交換が可能です。
また、ネットショッピング利用時にはオリコモールを経由するだけで、「暮らスマイル」とは異なる「オリコポイント」が貯まり、溜めたポイントはギフト券などの金券としてゲットすることができます!
その他の法人カードについてはこちらで比較して紹介しております。
まとめ
個人事業主が法人カードを発行するメリットや選ぶ際のポイントについてお伝えしてきました。
ポイント・マイルの還元からさまざまな付帯サービスがあり、いずれも個人事業主に嬉しい特典となっています。
そして何より、収入が会社員よりも不安定な個人事業主にとってビジネスカードはキャッシュフローに余裕を持たせてくれますので、ぜひ1枚は持っておきたいアイテムです!